医療技術の発展にともない治療の選択肢が増える中、
病院では様々な悩みに出会います。
病院では様々な悩みに出会います。
「主治医から手術を勧められたけれど、私は気が進まない。でも、家族は手術した方がいいよって言っている。どうしたらよいのだろう」
「入院中のお父さん。元気になるには鼻から管を入れて栄養を摂った方がいいと言われたけれど、どうしたいか聞いても認知症で分からない。昔、いろいろ管をつけられるのは嫌だな、って言っていたなぁ」
このような悩み、葛藤について、医師、看護師、薬剤師、リハビリスタッフ、管理栄養士、医療ソーシャルワーカー等の複数の専門職が、それぞれの視点や職業倫理を大切にしながら、皆さまとともに話し合います。
臨床倫理は、互いの価値観の違いを認識しつつ、その方にとって最善の医療を模索し続ける取り組みです。
一番大切なことは、治療やケアを受けるご本人のお気持ちや価値観と、私たちが提供して差し上げたい医療やケアが一致し、納得して選択できることです。そのために、ご本人のお考えや価値観を十分に教えていただき、ご家族やご友人、医療者みんなで医療やケアを選択するお手伝いをさせていただきたいと思っています。