認知症の人と一緒に生活をしたり、看護・介護をする中で、「これでいいのかな?」「こういう時はどうしたらいいのだろう?」と思い悩むことがありませんか?
認知症は「老い」に伴う病気の一つです。その大きな問題は、その人自身の記憶を障害し、その人らしさを奪ってしまうことにあります。
認知症を患う人は、記憶によって結ばれている周囲と自分との関係がわからず、過去の記憶と現在のできごとの区別がつかなくなるため、不安を抱きます。この不安が大きいと、同じことを何度も尋ねたり、いらいらして落ち着かなくなり、支えている家族や介護者に負担をかける行動を起こすこともあります。また、入院をきっかけに、不安や混乱などの精神症状を来たしやすくなるのです。
しかし、認知症になったからといって、全てが失われるわけではありません。私たちは、認知症の人が、一見すると意思決定が困難と思われる場合であっても、その人が物語の主人公で居続けるために、本人が大切にしているものや欲求の理解を深め、本人の思いを尊重し、最後までその人らしく生きることを支援していきます。また、本人と家族の思いを汲み取り、できる限り双方の思いに近い状態で過ごせるよう微力ながらチームで支えていけたらと考えています。お気軽にご相談ください。