外科

概要

当診療科について

当院の外科では、胃がん、大腸がんなど各種消化器のがんをはじめ、胆石症や胆嚢炎・虫垂炎、痔核・イレウスといった消化器疾患やそけいヘルニアなど、一般・消化器外科領域の診療および手術を行っています。
高齢者を含めた多くの患者さまに対して、傷が小さく痛みが少ないだけでなく、侵襲が少なく術後の回復が早い腹腔鏡下手術や(内痔核に対する)注射療法など、“患者さまの身体にやさしい外科治療”を心掛けています。
外来通院あるいは入院によるがんの化学療法(抗がん剤治療)、病状が進行してしまった場合の終末期医療・緩和医療にも、他病院と連携しながら取り組んでおります。

医療機関向け:調布東山病院の外科診療のご案内

(2022年11月)

最新の診療体制は、下記「外来担当医表」をご覧ください。

 

主な対象疾患

外来

  • 胃がん・大腸がん・急性虫垂炎・鼠径ヘルニア・胆石症、胆嚢ポリープ など
  • イレウス、急性胆嚢炎、消化管穿孔などは初期対応可能です。 ※1
  • 肝腫瘍(肝がん含む)、膵腫瘍(膵がん含む)は初診から診断まで可能です。 ※2
  • 胆嚢、胆管腫瘍(胆嚢がん、胆管がん含む)は初診から診断まで可能です。 ※2
  • 尿膜管遺残・臍炎などは外来処置から手術まで対応可能です。[火曜午前]
  • 痔核・肛門周囲膿瘍・直腸脱 など[火曜午前]
    *痔核処置(ゴム輪結紮など)、ジオン注射療法、外科療法など対応可能です。
  • 外傷、皮膚/ 皮下腫瘤、褥瘡に関しましては状況に応じて対応いたしますので、事前にご連絡ください。

    1 イレウス、急性胆嚢炎、消化管穿孔は緊急処置、手術が必要でかつ外科医、麻酔医が対応困難な場合、初期対応後に他医療機関へ速やかにご紹介いたします。

    2 必要に応じて高次医療機関へご紹介いたします。

入院

  • 胃がん、大腸がん、急性虫垂炎、鼠経ヘルニア、胆石症、胆嚢ポリープに関しては適応を考慮しつつ腹腔鏡下手術も積極的に行っています。消化器がんについては手術前後の補助化学療法や進行再発のがんに対する化学療法なども行っています。
  • 気胸:脱気チューブ挿入、入院による保存治療まで対応可能です。
    *繰り返す症例、難治症例、血胸合併例は、呼吸器外科を標榜している医療機関への紹介をお勧めいたします。

    実績

    外来担当医表

    外来担当医表

    診療科を選択

    2024年11月の予定

    診療の枠が埋まっている場合はご受診できない場合がございます。
    また、緊急手術等により変更・休診となる場合がございますので、ご来院前にお電話でお問い合わせください。

     

    午前

    坂東 道哉

    平﨑 重雄

    坂東 道哉

    平﨑 重雄

    午後
    午前 午後

    坂東 道哉

    午前 午後

    平﨑 重雄

    午前 午後
    午前 午後

    坂東 道哉

    午前 午後
    午前 午後

    平﨑 重雄

    診療担当医師

    外科部長
    坂東 道哉

    外科

    いかなる手術でも安全かつ適切に行われることがもっと重要という考えのもと、治療選択をしておりますので、ご安心ください。また、ご高齢で認知症のある方など、心理面生活面で不安のある患者さまの手術に対して、入院前より多職種でカンファレンスを行い、入院中の対策や退院後の準備を徹底させることで、術後の合併症を減らし、なるべく早期に退院できるための取り組みを始めています。

    専門分野 消化器・一般外科
    資格・
    所属学会
    日本外科学会指導医・専門医
    日本消化器外科学会指導医・専門医
    日本腹部救急医学会腹部救急認定医
    日本がん治療認定医機構がん治療認定医
    日本がん治療認定医機構暫定教育医
    消化器がん外科治療認定医
    臨床研修指導医(プログラム責任者講習修了)
    緩和ケアの基本教育に関する指導者
    身体障害者福祉法指定医(ぼうこう又は直腸機能障害)
    身体障害者福祉法指定医(小腸機能障害)

    詳細

    平﨑 重雄

    外科

    はじめまして。 外科では手術治療を中心に、がんに関しては全国的に統一されたガイドラインに則り、抗がん剤や放射線を交えて大病院と変わらない治療をしていますが、患者さんひとりひとりの死生観等にあわせて適宜調節しています。私自身が自転車で往診に伺うこともあります。ここは大病院と違うところかもしれません。

    専門分野 消化器外科
    資格・
    所属学会
    日本外科学会認定・専門医
    日本消化器外科学会消化器外科専門医
    日本消化器外科学会消化器がん外科治療認定医
    日本消化器内視鏡学会専門医
    日本がん治療認定医機構がん治療認定医
    全日本病院協会認定総合医
    麻酔科標榜医
    日本医師会認定産業医
    臨床研修指導医
    身体障害者福祉法指定医(ぼうこう又は直腸機能障害)
    身体障害者福祉法指定医(小腸機能障害)
    がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会修了

    詳細

    診療内容

    消化器外科は、“患者さまの身体にやさしい外科治療”をモットーに、適応を考慮しつつその方にとって最善の治療選択を行う方針としています。

    • 当院で腹腔鏡にて可能な手術は、胃切除(胃部分切除、幽門側胃切除、胃全摘)、小腸切除、大腸切除(結腸切除、直腸切除)、虫垂切除、十二指腸潰瘍穿孔閉鎖、胆嚢摘出、肝部分切除、そけいヘルニア、腹壁ヘルニア、イレウス、人工肛門造設、直腸脱根治手術などです。
    • 当院は内痔核に対する四段階注射療法を実施しております。

    各種の疾患・手術治療にクリニカルパスを使用して、あらかじめ患者様に術前術後の治療内容や合併症の説明を行い、治療の標準化とさらなる医療の質の向上に取り組んでいます。また最善の医療を提供するために、NCD症例データベース事業に参加するなどの取り組みも行っています。

    腹腔鏡手術について

    当院ではさまざまな消化器の疾患に対して、積極的に腹腔鏡手術を行っています。

    腹腔鏡手術とは

    腹腔鏡手術は、臍部(おへそ)から直径5~10mmの内視鏡を腹腔内に挿入し、テレビモニター上に映し出された映像を見ながら手術を行う新しい術式です。
    一般的な開腹手術は、図1に示すような10~15cmの皮膚切開で行われますが、腹腔鏡手術は図2に示すような5~12mmの皮膚切開1~4か所で行われます。したがって、腹腔鏡手術は皮膚切開創が開腹手術よりも小さく、美容的にも優れ、手術後の痛みも開腹手術に比べ軽いのが特徴です。そのため、術後の回復が早く、入院期間の短縮と早期に社会復帰できることが最大の利点です。

    図1 一般的な開腹手術

    図2 腹腔鏡手術

    当院で腹腔鏡手術が可能な術式とおよその入院期間

    腹腔鏡下胃切除術(胃部分切除、幽門側胃切除、胃全摘) 10~14日間
    腹腔鏡下大腸切除術(結腸切除、直腸切除) 7~10日間
    腹腔鏡下胆嚢摘出術 4~6日間
    腹腔鏡下虫垂切除術 3~5日間
    腹腔鏡下そけいヘルニア手術 3~5日間
    腹腔鏡下腹壁ヘルニア手術 4~7日間
    腹腔鏡下胃・十二指腸潰瘍穿孔閉鎖術 7~10日間
    腹腔鏡下肝部分切除術 7~10日間
    腹腔鏡下イレウス解除術 10~14日間
    腹腔鏡下人工肛門造設術 10~14日間
    腹腔鏡下直腸脱根治手術 7~10日間

    など

    上記の入院期間はあくまで目安であり、手術の状況や術後の経過に応じて延長となる場合があります。

    費用について

    手術はすべて健康保険が適用され、手術の種類により費用は異なりますが、その1〜3割が自己負担となります。また腹腔鏡手術には、原則として高額療養費制度が適用となります。詳細は事務職員にお尋ねください。

    いぼ痔(内痔核)について

    当院では内痔核(いぼ痔)に対して、注射療法を行っています。
    いぼ痔(内痔核)があり、座薬や軟膏ではよくならない、排便時に出血がある、排便時に肛門から出る、あるいは常に肛門から出たままになっている、といったお悩みの方に、内痔核硬化療法(ALTA療法)という治療法があります。
    ALTA療法は、近年注目されている、内痔核(いぼ痔、脱肛)の治療法のひとつで、メスを使わない、切らずに治す痔の治療法です。
    ジオンという、硫酸アルミニウムカリウムとタンニン酸を有効成分とする強力な治療薬(硬化剤)を使用します。これらの成分を患部に直接注射することで、痔核の脱出・出血症状を改善する方法です。複数の痔核がある場合には、それぞれに注射します。

    所要時間は10~30分程度で痛みはほとんどなく、当院では日帰り手術として行っています。
    ALTA療法の施術には専門の資格が必要とされていますが、当院はこの認定施設となっています。現在、調布市には痔核硬化療法のできる認定施設は、当院を含め2か所のみです(2021年4月時点)。

    ALTA療法ができるのは肛門の内側の内痔核のみです。肛門の外側にできた外痔核や皮垂には軟膏による治療や切除が必要な場合があります。治療法については診察をした上で判断させていただきます。

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    症例データベース(NCD)への参加

    病院医療の崩壊や医師の偏在が叫ばれ、多くの学会や団体が医療再建に向けて新たな提言を行っていますが、どのような場所でどのような医療が行われているかが把握されていない状況では、患者さま目線の良質な医療は提供できません。
    そこで日本では、関連する多くの臨床学会が連携して『一般社団法人 National Clinical Database』(NCD)を立ち上げ、データベース事業を行っています。この事業は全国で手術・治療情報を登録して集計・分析することで、医療の質の向上と治療成績の改善を目指しています。
    調布東山病院外科ではこのプロジェクトに参加し、NCDのデータベースに当院で手術を受けられた患者さまのデータの登録を行っています。登録に際しては個人情報の管理に厳重に配慮して行いますので、趣旨をご理解いただき、ご協力をよろしくお願いいたします。

    なお、データ登録をしないことも可能ですので、その場合は担当医にお申し出ください。
    登録しないことで日常の診療において患者さまが不利益を被ることは一切ありません。

    なお、詳細やお問い合わせは下記NCD事務局へご連絡ください。

    NCD事務局窓口

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