前回のテーマ「在宅医療」に続き、今回はその在宅医療を担う〝訪問診療〟についてご紹介します。

 

東山会は、一般急性期病院、人工透析、予防医療、在宅医療・介護の4つのドメインでサービスを提供しています。

調布東山病院:一般急性期病院、透析センター、ドック・健診センター、在宅センター

桜ヶ丘東山クリニック:人工透析専門クリニック

喜多見東山クリニック:人工透析専門クリニック

 

訪問診療とは、その言葉のとおり通院が困難な患者さまのご自宅へ訪問し、診療を行うことです。


皆さんが聞き慣れている〝往診〟とは少し違います。
往診は、体調が悪い時などに患者さま・ご家族の要請を受けて、医師が臨時で訪問し診療を行います。

 

訪問診療は、通院が困難な患者さまの病状を踏まえて定期的に、かつ計画的に自宅へ訪問して診療することです。
1か月の訪問回数は、病状が安定している方であれば月2回程度が目安です。
24時間365日医師と連絡がとれる態勢、緊急時には臨時で往診する態勢も整っているため、病状に不安を感じている方も安心してご自宅で療養生活を送ることができます。

 

病院に入院されると、「医師や看護師がいつも側にいて安心」という声も聞きますが、病院は管理する場所ですので、患者さま本人がやりたいことはできません。一方、ご自宅は管理する場所ではないので、訪問診療は、生活に基盤を置いてご本人がやりたいことを支える医療を行います。体が不自由になってきて通院が難しくなっても、できるだけ自宅で療養生活を続けたい方や人生の最期まで住み慣れた自宅で過ごしたいと考えている方などの希望を実現する支え手です。

 

皆さんのお住まいの地域でも訪問診療を行う病院やクリニックが増えてきています。元気なうちは今後のことは考えにくいものですが、今後の療養生活や医療のあり方を選択できる時代となってきている今、皆さんは、どこで、どのように過ごし、最期を迎えたいとお考えになりますか? 在宅での医療について疑問や不安なことがありましたら、まずはお気軽にご相談ください。

 

 

(医療ソーシャルワーカー)

「広報誌 東山だより(2017.11)」より転載