東山会は、一般急性期病院、透析医療、予防医療、在宅医療・介護の4つの分野でサービスを提供しています。

調布東山病院:一般急性期病院、透析センター、ドック・健診センター、在宅センター

桜ヶ丘東山クリニック:人工透析専門クリニック

喜多見東山クリニック:人工透析専門クリニック

東山ドック・健診クリニック ウェルピアザ仙川:ドック・健診クリニック

防災に対する心得

首都直下型地震などの大災害が発生した際、東京都は都内にある病院を「災害拠点病院」「災害拠点連携病院」「災害医療支援病院」に区分し、医療救護活動を行います。当院は「災害拠点連携病院」に指定されており、負傷した地域住民の収容・治療等の役割を担うことになります。

当院はその役割ゆえ、受け入れ透析患者数に制限が発生してくる可能性があり、患者さまは避難先での透析や、集団避難が余儀なくされる事態も考えられます。日頃から災害に備えてしっかり準備をしておきましょう。

 

透析中に災害(地震・火災・停電・水害)が発生したときの避難

  1. 緊急で避難する場合、透析を中断・緊急離脱を行います。返血をする時間的余裕のない場合は血液を残したまま離脱をすることもあります。
  2. 離脱操作はスタッフが行いますので落ち着いて、ベッド上でお待ちください。指示があるまでは自分で針を抜いたりしないでください。
  3. スタッフの誘導で避難場所へ避難します。
  4. 必ず履物(できれば靴の方が良い)を履いて移動してください。
  5. 火災の場合はできるだけ身をかがめ、煙を吸わないようにタオルなどで口と鼻を覆ってください。
  6. エレベーターは絶対に使用しないでください。

 

避難したあとに

  1. 避難場所で安否確認、穿刺部位の状態確認を行います。
  2. ご家族と連絡が取れるよう、平常時からご家族との連絡方法、病院・クリニックの避難場所などを話し合っておきましょう。
  3. 災害発生時、地方の親戚や親類のもとへ避難する可能性のある方は、避難先近辺の透析施設をあらかじめ調べておくことをおすすめします。

 

透析を受けていないときに災害が発生した場合

NTT災害用伝言ダイヤル・web171をご利用ください。調布東山病院・各クリニックで透析ができるか否かの情報を録音しますので確認してください。

病院・クリニックが被災し、機能しない状況であった場合、災害時透析医療ネットワークのホームページでも情報を得ることができます。

日本透析医会災害情報ネットワーク  https://www.saigai-touseki.net/
全国の透析施設被災状況、受け入れ可否について情報を提供しています。

三多摩腎疾患治療医会  http://santama.saigai-touseki.net/
三多摩地域にある透析クリニックの被災状況情報、防災の手引きを提供しています。

災害時透析医療 http://www.toujin.jp/html/saigai.htm
NPO法人東京腎臓病協議会のページです。イラストつきで心得が紹介されています。

東京都区部災害時透析医療ネットワーク https://tokyo-hd.jp/
東京23区の情報を提供しています。

 

災害用伝言ダイヤル・web171の使い方

以下の日程で体験ができます。ぜひ試して体験しておいてください。

  • 毎月1日,15日 00:00~24:00
  • 正月三が日(1月1日00:00~1月3日24:00)
  • 防災週間(8月30日9:00~9月5日17:00)
  • 防災とボランティア週間(1月15日9:00~1月21日17:00)

各施設でも年1、2回体験会をしていますので、ぜひご参加ください。

画像をクリックするとPDFが開きます

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薬の管理

薬は災害時でも服用し続けなければいけません。しかし普段服用している薬と同じものが入手できない可能性もあります。そのため、お薬手帳と一緒に数日分の薬の予備を保管しておくと良いでしょう。

災害時、体調が悪いときや薬のことで分からないことがあるときは、避難所の医師に相談することもできるので落ち着いて行動しましょう。

 

災害時血液透析患者カード

他施設で透析を受けるとき必要となりますので常に携帯してください。

 

緊急持ち出し物品の準備

次のものは必ず持ち出し物品に入れておいてください。

  • 血液透析患者カード
  • 保険証・身体障害者手帳・特定疾病療養証のコピー
  • 常備薬・お薬手帳
  • 飲料水・非常食

 

避難所に避難したときの注意点

避難所では医療救護所の医師や看護師等に、透析を受けていることを必ず伝えてください。

避難所では通常食が提供されるため食事の内容が問題になります。塩分・水分・カリウム等に気をつけましょう。特にカリウム摂取過剰には注意し、自己管理をしっかりと行ってください。

 

災害時の基本的な食事管理

飲水量を守りましょう

尿量 + 300~400ml が1日の飲水量です。
スープ・味噌汁・カップ麺・カレーなどは塩分量が多く、喉の渇く原因となります。飲量が多くならないように極力控えましょう。

 

塩分の多い食品は控えましょう

おにぎりの中に入っている佃煮や漬物は外して食べましょう。弁当類の調味料は使わないようにし、塩分を多く含んでいるおかずは残しましょう。

 

カリウムの多い食品は控えましょう

果物(特にバナナドライフルーツ)、ナッツ類、野菜ジュース、コーヒー、ココア、弁当に入っているイモ類のおかず、チョコレートは極力控えましょう。

 

たんぱく質を多く含む食品を通常の1/2にしましょう

肉・魚・卵・豆製品・乳製品などを通常の1/2にしましょう。

 

カロリーの確保に努めましょう

極端なカロリー不足は高カリウム血症の原因になり大変危険な状態になります。
おにぎり、パン、菓子パン、乾パンなどの主食はしっかり食べましょう。高カロリーなビスケット、ゼリーなども良いでしょう。

 

日頃からの備えを

地震や水害などの災害時には次のことが考えられます。

  • 透析が数日間受けられない。(3~4日空くことも考えられます)
  • 透析回数や透析時間が制限される。
  • 透析は受けられるが、食料が足りない、調理をする水が使えない。
  • 避難所に避難するので、救援物資の利用しかできない。

上記に備えて、日頃からの体重管理・食事管理に気をつけましょう!