9月の第1週に夏休みを使って
アンコール遺跡に行ってきました。

アンコール遺跡の代表は、何と言っても
皆さんご存知「アンコール=ワット」ですね。

このアンコールワットのトウモロコシのような部分は、
昔は9本あったそうですが、そのうち3本は雷に壊され、
今は6本のみ残っています。

残った6本のトウモロコシの搭、「祠堂」で一番高い中央のものは、
65mもの高さがあります。

遺跡のあるシェリムアップ市内では、
65mを超える高さの建物の建設は禁止されているそうです。

このアンコールワットは、第一回廊から第三回廊まで
3重の回廊で囲まれていて、その回廊に沿った壁にある
レリーフがとにかく素晴らしいです。

このアンコール遺跡群は仏教とヒンズー教の遺跡ですが、
それらの宗教は決して共存することはなく、
激しい宗教戦争が幾度か起こり、遺跡の破壊を
繰り返してきました。

現代になっても1990年代後半、ポルポト(クメール=ルージュ)が
敵が遺跡を攻撃できないことをいいことに遺跡内に立てこもり、
その時にもかなりの遺跡が破壊されてしまいました。

そのときの生々しい弾痕が、今もまだ残っています。

破壊は人間だけではありません。
この写真をご覧ください。

木が徐々に遺跡を覆って破壊・浸食していく様子です。
自然の前では人間の営みは無力なものと感じました。

このアンコール遺跡群の魅力は、
徹底的に破壊された廃墟そのものと、
その中で奇跡的に残った素晴らしい芸術作品、
レリーフの数々です。


(バンティアスレイのデバターで東洋のモナリザと言われています)

(アンコールトムのバイヨン)

それらの芸術作品たちは、人間界や自然界にある
美しさや醜さや恐ろしさや楽しさ等、全てを飲み込む「生命力」に溢れ、
今も遺跡の中から燦然とそのエネルギーを発し続けています。

ブログをご覧の皆さまも、是非一度足を運んでみて下さい。